突撃インタビュー

皆がガーデンでくつろいでいる間に、次なるプログラム、「突撃インタビュー」の準備が進行していたわけですが…
これ、聞き慣れない人もいるかな?要するに「テーブルインタビュー」。前もっての連絡なしに、テーブルをめぐって突然来賓にマイクを向けて、何かコメントをもらってしまうというものです。
友人の余興やスピーチはお願いする人が限られてしまうけれど、これなら色んな人に話してもらえるし、来賓も、次は誰かとドキドキしながら自分も参加している気分になれるよね。ただしこれは、人前で話すことが苦手な人には不評なので、そのあたりは注意が必要。で、私たちの場合は、あらかじめマイクを向ける人(しゃべりが得意or好きな人)を決め、インタビュアーをお願いした双方の友人(各一名)と打ち合わせした。

実は、このインタビューに関しても、式場のほうから「必要ですか?」攻撃を受けてしまい、色々迷ったという経緯があって…やはり、時間が読めないので…でも担当のBさんは、私たちの意向を汲んで、もともと独立したプログラムだったインタビューをデザートタイムに含めることで承諾してくれた。
心配な時間配分についても、インタビュアーと花ムコ殿が事前に打ち合わせ。
『…プログラムの都合で、あまり時間は取れない。一人に時間を取ると、数人で終わってしまうので、なるべくたくさんの人にインタビュー出来るように、一言ずつのコメントにして、長く話す人がいたら切り上げてほしい…』これが、私たちからインタビュアーへのお願い。それにあわせてBGMもニュースリポート風の軽快な曲を当てて…。

ところがね。思ったとおりになんか行かないんだ、これがまた…。

皆がくつろぐガーデンに突然BGMが響きわたり、さあ突撃インタビューが始まった、と思ったら…、

「(え、ええっー?!)」

なんと、BGMに全く似合わない、突拍子もない衣装を身に付けたインタビュアーが登場!花ムコ殿の友人が、コント仕立てのインタビューをするために、その仰天するような衣装を用意していたんだとか。地方から来てくれた私の友人は、そんなこととは露知らず、式場に来て初めてそれを告げられたらしい(ゴメンね…)。
しかも!「コント仕立て」でしょ?インタビュー一つについてある程度の長さがなくちゃ出来ない上に、インタビュアーまでどんどん話すんだもの…軽快になんて行くわけがない!
インタビュアーにしてみれば、まず始めにこの「コント風」の構想ありきだったらしく、花ムコ殿の「短めに、とにかくたくさんの人に」というお願いなんて、全然耳に入っていなかったみたい…

ああ〜〜〜っ…
あれだけ悩んで、時間配分を気にして、Bさんに無理言ってプログラムに入れてもらったのに…

いえもちろん、突撃インタビューは、それなりに面白かったんですよ。そして、インタビュアーの二人には本当にがんばってもらったし、とーっても感謝しているんです。
でもね、…思惑と全然違っちゃった…

そう、問題は、ここなんです。「思惑と違っちゃった」
人にお願いするプログラムは、もう「その時間毎その人のためにあげる」つもりで考えないと、どうしても、「思惑と違っちゃった」ということになってしまう。人にお願いすることが、完璧に自分の思惑通りに行くはずなんてないんだもの。
新郎新婦、特に「綿密にして自分本位な」計画を練りがちな花嫁さん(私か!)には、そこのところを声を大にして申し上げたい。アナタの披露宴でも、誰かにお願いした以上は、その人の持ち時間です。自分の思い通りに運べるとは思わないように!!!それが嫌なら、それこそ綿密な打ち合わせが必要だけど…そこまでされたら、頼まれるほうも迷惑だよねぇ…

そんなわけで、全体のプログラムの中でなぜか突然風変わりなインタビューが入ったわけですが …今にして思えば、あれでよかったのかも。だってさ、あんなおかしなテーブルインタビュー、見たことなかったもん。

地方から来てくれた私の友人の「勇姿」は、私のウエディングアルバムに、しっかり飾られています…。