湯之島館@下呂温泉:温泉と朝食編

「湯之島館@下呂温泉:夕食編」からの続きです。

冒頭の写真は、早朝、窓から下を見たときに見えたもの。下の部屋の縁側に、草履がいくつも並んでいました。
なんだか懐かしい光景だなあ…

さて、温泉旅館に泊まるときには、チェックイン後すぐと、早朝の入浴が欠かせません。
特に早朝は、まだ人が少ないので、貸切状態のことがあるんですよ~
といっても、皆さん同じように思うのか、夜よりもよほど混んでいる場合もありますけどね(笑)
湯之島館には大きな大浴場と露天風呂があります。

温泉の大浴場って、よほどタイミングが良くなければ写真が撮れないんですよね… ということで、写真は公式HPからお借りしました。

大浴場、広々として気持ちいい。
このときはまだ人も少なく、いっそう広々と感じました。

ただね。
この時にいた数人が、皆さん中国語圏の方だったんです。
広東語ではなく普通話(北京語)のようだったので、香港ではないようです。中国北部か、ひょっとすると台湾かも?
どちらかはわかりませんが、皆さんグループのようで。
その場にいる日本人は、どうやら私一人。日本にいながら、なんというアウェイ感。

実は私、普段はインバウンドの受け入れが多い温泉宿は避けていたんですよね…
というのも、ほら、中国人のお客さんが温泉でとんでもないことをする、という話がありますよね…。書くのがはばかられるので控えますが、そんな場に出くわしたらトラウマになってしまいそうな。

でも。
このときのお客さんたちは、時折する会話の声は大き目ではありましたが、皆さん比較的静かにお湯を楽しんでいます。
それに、どうもこちらの様子を覗っているようなんです。
大浴場の浴槽のまん中に、大きなモニュメントのような吐水口があるのですが(写真参照)、私が彼女たちの後から浴槽に入ったとき、私はお互いに姿が見えないように、吐水口を挟んで反対側に座ったのです。
なぜかというと、外国の人はこういう場を恥ずかしがると聞きますし、特にわざわざ早朝に入浴しているのは、日本人が少ない時間帯を選んだのかなあ、と思いまして。
すると、露天風呂に入ったときに、ちょっと面白いことがありました。

(露天風呂はこちら↑。空が広く見渡せて、こちらも気持ちいいですよ~)

露天風呂は、私の方が先に入っていたのですが、先ほど大浴場で居合わせた女性が後からやってきました。そして、キョロキョロしながら私が見えない岩陰を探し、そこに静かに座ったのです。
つまりその女性はおそらく、私の意図を理解して、その真似をしたのでしょう。
それを見て、あっ、と思いました。
それが日本のマナーだと思ったんだな、と。そして、日本のマナーを身につけようと周りを観察しているんだな、と。

中国からのインバウンドといっても色々な方がいますし、わざわざ下呂温泉までやってくるということは、おそらく日本旅行は初めてではないのでしょう。そういう中には、日本のマナーや習慣を意識している人も多いのだろうと思います。
こういう人たちなら、どんどん日本に来てほしいなあ、と。

それに、温泉で粗相をする人たちに関しても、事前にガイドなり旅行会社なりが事前にしっかりレクチャーしていれば、ある程度防げることだと思うんですよね。(といっても、まあ、限界はありそうですが…)
あまり偏見を持っちゃだめだなあ、とか、今日本人が中国人旅行者に感じているようなことを、昔はフランス人が日本人旅行者に感じていたんだろうなあ、とか(今もらしいですけど!)、いろいろ反省しました。
彼女たちは温泉を十分楽しめたのかな?

ええと、温泉ではなくインバウンドの話が長くなってしまいましたが、朝湯の後は朝食です!

朝食は部屋ではなく、朝食会場でいただきます。
おしながきはありませんが、公式サイトには一例として
朝のジュース
本日の小鉢3種
温泉玉子
寄せ豆腐 生姜餡かけ
本日の焼き魚
朴葉味噌
ご飯(飛騨産こしひかり)、お椀
梅干、香の物
ヨーグルト、果物

とありました。

まあ、惣菜やお新香類、サラダなどがちょこちょこと。いかにも旅館の朝ごはんっぽいですね。

それに、よせ豆腐がおいしかったです。

そして、お魚の朴葉焼き。

これは鱒だったのかな、鮭だったのかな、定かではありませんが、朴葉焼は、飛騨牛と同じく「これがなくちゃ」的なメニューですよね。
食事はすばらしい!というほどではありませんが、悪くなかったんじゃないかなあ。
だってこれで、鳩山荘松庵よりずっと安かったんですよ!
ゴージャスとかモダンとかいう類の宿ではありませんが、面白い宿だったなあ、という印象が強く残っています。

おまけの写真↑ 使うところがなかったので(笑)
これは、貸切風呂の廊下のタイルです。こういうテイストが好きな人は、行ってみてくださいね!