パリ旅行・8:パリといえば教会でしょ!?サン・シュルピス教会

旦那はかなり前からパリに行こうとうるさかった。

でも、旦那は美術館にもブランド物にも興味はない。
それでも私にパリを見せたがったわけは、「街並み」と「教会」だった。


私も旦那もクリスチャンではないのだけれど、だから余計に普段教会に行く機会がない。でもパリの教会は観光客もある程度自由に出入りできる。(パリに限らず、ヨーロッパではそうなのかなあ?)

「教会に行くと、なんだか気分がいいんだよね。建物が本当に素敵なんだ」と旦那。特に好きなのは11世紀に作られたというパリ最古の教会、サン・ジェルマン・デ・プレ教会だそうで。(サン・ジェルマン・デ・プレに宿をとりたかったのは、この教会の近くが良かったかららしい。)

ということで、この旅行で真っ先に向かったのが教会だった。
いや、真っ先に、というか、旅行の間中、そこに教会があればとりあえず入ってみる、という状態。帰国後、義母にお土産を渡しがてら撮影してきた写真を見せたところ、「まあ…本当に教会ばっかりね。ずいぶん勉強してきたのねぇ」と言われたくらい。いえ、勉強しに行ったわけじゃないんですが…

記念すべき一堂目は、ホテルからサン・ジェルマン・デ・プレ教会までの途中にある、サン・シュルピス教会。ダ・ヴィンチ・コードにも出てきた、大きな教会だ。

ホテルからテクテクと歩くこと20分ほど。教会の場所に着いたら旦那が「あれっ?」と首をかしげている。

「ここのはずなんだけど…あっ!」

なんと、教会が工事用のシートで覆われてる!
私は何も知らずについて行ったのだけれど、この教会はファザードが特徴的なようで、その記憶を頼りにやってきた旦那は、一瞬場所が分からなくなってしまったらしい。

ということで、教会が撮れないので、その前の広場にあった噴水?の彫像を撮ってみた。カメラを向けたら、ハトが頭にちょこんと乗ってきた(笑)

広場の前にはすでに、西洋人の観光客があつまり、ガイドから説明を受けている。
あれ、やっぱり中には入れないのかな?と思いきや、旦那はそのまま中へ。
パリの教会は、ドアが閉まっていても、あいている時間であれば、そのまま開けて入って大丈夫らしい。

で、中に入って目に飛び込んできたのは、こんな光景。

写真では雰囲気が十分にお伝えできないのが残念だけど、とにかく、荘厳の一言。
教会の規模もさることながら、中に漂う空気が違う…なんというのかなあ、俗世とは隔絶された時の中にいるような、不思議な感覚になる。そしてそれが、とても心地よかった。

この旅行中にベルサイユ宮殿にも行ってみたけれど、残念ながら私は、ベルバラであこがれた宮殿よりも、滞在中に廻ったいくつもの教会のほうが好きだった。

教会が立派に作られるのは、カトリック教会の権力の誇示という意味もあるのだろうけれど、基本的にそこで讃えているのは神であり、キリストであり、聖人たちであり、時の権力者ではない。
自分の立派な肖像画を描かせて飾るという白々しさがない。

神様とか天国とか、そういう尊いものに対する一途な思いが教会という形をとっているのかと思うと圧倒されてしまう。(しかもデカいんですよ、これが)

パリで初めて入った教会がここだったのは、もしかするとラッキーだったのかもしれない。
突然ノートルダム大聖堂のような観光客だらけの教会に行ったら、教会の、この空気感はわからないままだったろうと思う。

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