バリ・15:タマン・アユン寺院(とネコ)

この日の最初の目的地はメングウィのタマン・アユン寺院。バリ・ヒンズーの総本山ブサキ寺院に次ぐ、バリで2番目に大きい寺院です。

本当はブサキ寺院にも行ってみたいところですが、ブサキは色々と評判がよろしくないのでやめておきました…(押し売りや押しかけガイドがすごくて、観光客は不愉快な思いをしたり、トラブルに巻き込まれたりすることが多いのだそうです)

ということで、タマン・アユン寺院。
こちらもそれなりの規模の観光地ですが、私達の行った時間、観光客はそれほど多くなく、西洋人がボチボチといった程度でした。
彼らは入り口近くでチャナンを食べていた猫を見て「Cute!」とか言いつつ写真を撮りまくってました。あ~、それ、御供えなんだけどな~。

で、この寺院、割れ門を通り、広い敷地を通って境内に向かいます。(ここまでの様子は、なんとなくカメラを出しにくく、撮っていません…)
この割れ門↓の中が境内ですが。

実は、境内の中には一般人は入れないのです。宗教的な施設なのですから、当たり前と言えば当たり前ですが…
ここまで来て中に入れないのか、と一瞬ガッカリしましたが、大丈夫、境内の周りに小道が作られているので、まわりを歩きながらちゃんと中を見ることができます!

周りには堀がめぐらされ、中には立派なメル(屋根が重なった塔)が並んでいます。
おお~っ、にょきにょき…。この独特の形がバリっぽいですね。

メルは世界の中心にそびえる山(須弥山)を象徴しているそうですが、バリ島では、それはアグン山だと考えられています(そのアグン山のふもとにあるのがブサキ寺院)。

タマン・アユン寺院には10基ものメルがありますが、これらのメルはアグン山を現わしているのだそうです。

上の写真の、11層になったメルが、最も格が高いものだとか。

中に点在する石造も、写真ではよく見えませんが、とても凝った作りになっています。「わーすごい」と、ぼんやり眺めてしまいましたが、これらの一つ一つの意味を聞いておけばよかったな…

メルの屋根の数は、そこに祀られている対象を現わし、層が多いほど格が高くなるそうです。11層はアグン山、9層はバトゥール山やバトゥール湖、あとは、えーと…ガイドさんゴメンナサイ、忘れました(苦笑)

層の数は通常は奇数なのだそうですが、タマン・アユン寺院には、珍しい2層のメルがあります(上の写真の左端)。このメルは、動物の姿をした神様を祀っているのだそうです。

日本や中国のお寺というイメージとは大分違いますが、宗教的な施設はどこでも独特の空気がありますね。詳しい意味はわからないまでも、その土地の人たちの世界観が垣間見られるようで、興味深いものです。

(そういえばバリならぬパリでも教会ばかり見て回ったんだった… 旅行記、途中で放置していますが)

ふと見ると、境内を回る小道には、いつの間にか私達を先導するネコの姿が。
おまえさん、いつの間に来たんじゃ??

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