イブ・オカでバビグリンを食べた後の話です。
ガイドさんと待ち合わせの場所に行き、次の集合時間を決めて、今度はウブド散策、バリ風に言うとジャランジャラン(街歩き)というヤツに出かけました。とりあえずガイドさんにウブド・マーケットの前まで案内してもらい(といっても待ち合わせ場所のすぐ近くなんだけど)、その後は二人で自由散策です。
このウブド・マーケットというのがまあ、アジアっぽいゴッチャゴチャなマーケットでして。
粗末な屋根の建物(?)の中に、小さな店が文字通りひしめき合って、日用品や土産物の民芸品を売っています。この猥雑感は香港の比ではありません。
でも、こういうところが好きな私達にしては、足を止めるポイントがないというか…
というのも、並んでいるのが日本でも売っているようなバリ雑貨や民芸品ばかりなんですよ~!
そりゃあもちろん日本に比べたら破格の安さなんですが、見たことがあるようなものばかりでは、まるで触手が動かない…それだけバリ風のものが日本に浸透してしまったということなんでしょうね。
なんかなあと思いつつマーケットを後にし、隣接する寺院を覗くと、そこには祈りをささげる地元の人たちの姿が。
ああ、こういう姿が見られるのはいいなあ。
もっともウブドでなくてもバリ全体でこのような光景は見られるのでしょうけれど、私の中のイブドのイメージは、こういう感じだったのです。森の中の小さく素朴な町、信心深い人々…みたいな。
でも、1、2時間で駆け足で見たウブドは、この寺院よりも、むしろ街全体がウブドマーケット的な状態で。
いえ、街の作り自体は素朴な感じなんですけどね。
ここから先は、その様子を撮影していませんので言葉での説明になりますが、軒を連ねるお店が、行けども行けどもおみやげ屋さんなんです。それも、似たような雑貨ばかり。
ちょっと良さそうなお店があると、今度は観光客向けの価格なのか、お値段も相当だったり。
でこぼこした歩きにくい歩道を行けども行けども、そんな感じのお店が延々と続いて…
なんなの、このむなしい感じ。
まるでこのあたり一帯が旧軽井沢みたい。
街のあちこちに石像があったり、いかにもバリらしい建物があったりもします。それに裏道は静かで、私がイメージしていたウブドの雰囲気だったりもするのですが…
正直なところ、この旧軽井沢状態に面食らってしまいまして。
これは、しまったなあ…。
出かける前に友人が「ウブドは、行っても特にすることがないんだよね…」と言っていた意味がわかりました。
一日かけてゆっくり美術館を巡ったり、伝統芸能を見たりするのでなければ、ほんの数時間の街歩きでは、みやげ屋街を歩くだけで終わってしまいます。
もちろん、バリ雑貨が好きな人ならたくさんのお店を覗くだけで楽しめると思いますが、そういうのにあまり興味がない人は、街歩きのプランをちゃんと考えたほうがいいかもしれません。
結局、私のなかの「あこがれのウブド」的な風景…つまり「森の中の小さな工芸の街」的風景が見られたのは、ようやくモンキーフォレストのあたりにさしかかってからのことでした。
んー、ウブドでジャランジャランを楽しむ皆さんは、どんなことをして過ごしているんでしょう…。