香港・29:離島で迷子!?長洲島5

閑話休題、二つ前からの続きです。

遊歩道を先へ先へと進んだはいいのですが、頼りの標識もあまり見かけなくなりました(というか、目的地を過ぎちゃったわけだし、あってもよくわからないし)。

小さな島だから、まあ道なりに歩けばどこかにたどり着くだろう…と甘い考えでしたが、道はだんだん森の中に向かい、人影がなくなってきます。

手元のガイドブックには小さな地図はあるのですが、当然細かい道などのっていない。
ん~、このまま歩いて大丈夫なのかなあ…?

大丈夫かどうかはわかりませんが、とにかく知らないところにいるわけです。
で、しかも、だんだんと不思議な雰囲気に。
火葬場、とかね。墓地、とかね。そういうのが、行く先々に見えてくるわけですよ。

うえええ、この道、どこに行くの~!?

さすがにカメラは向けられませんでしたが、香港のお墓は一人に一基らしく、墓石に故人の顔写真が貼られているんです。で、皆さんずらっと並んで、こちらを見ているんです!(苦笑)
「あ、あのヤップンヤン(日本人)、こんなところで迷ってやんの」、とか言ってたりして…。

そんな中、途中でようやく現世の人発見!ガイドブックの小さな地図を見せて、現在地を聞いてみました。
するとそのオジサンはガイドブックをぐるぐる回しつつ(方角を考えていたんでしょう)、しばらくジーーッと見た後、一言。

「I don’t know.」

ガクッ…。

おそらくは地図の縮尺が大きすぎて、今いる道が出ていなかったのでしょう。

しかたないのでそのまま先へ進みますが、地図を見て次第に不安になってきました。
迷子の不安というよりもですね、道を間違えるとまた遠回りして、集落とは反対方向の別の山に向かうことになるんです!
というか、既にそっちに向かっているのではないかという疑念が…

すると旦那が、「よし、もうこっちに行こう!」と言い出しました。
こっち、というのは、林の中を通る、けもの道にしか見えない細い道。しかも道の横には建設中のお墓が~(笑)

ホントに大丈夫?といいつつ、他にアイディアもなく、結局けもの道を歩くことにしたのです。

その結果。

あああ、ようやく集落っぽいところにやってきた!(途中でお天気もよくなってきました)

下の方に海が見える~!ランタオ島が見える~!
ということは、あちらの方向に降りていけばとりあえずは埠頭の方に行くわけですよ!ふう、やっと一安心…

でも、ここからさらにまた、民家の間を結構歩きました。
なにかちょっとリゾートチックに見えなくもない建物の横を通り過ぎ、

アップダウンの激しい道で、キーキーと爆音を立てる自転車のおじさんにあおられ…(それはもうすごい音なんですが、全然気にせず坂道を爆走してました)

まるで万国旗のようにたなびく無数の洗濯物の間をすり抜け…
(洗濯物がすごいんですよ~、もう窓という窓に洗濯物がかかっているんです。真っ赤なパンツとかピンクの女性用下着とか 笑)

そうしてようやく、お店などがちらほら見え始め、無事メインストリートに近づいてきたようです。
は~やれやれ。

それにしても、よく考えると、以前もこの島でこういうことがあったんですよねぇ… 埠頭と反対側、平地を200~300m歩けばいいだけの東側の海岸に行こうとしたのに、なぜか山越えになってしまったということが(苦笑)

まあ、あちこち歩くのも楽しいのですが、知らない場所でこういうことがあるのは安全とは言えませんよね。小さな島とはいえ、いちおうそれなりの縮尺の地図を持って行った方がよいかと思います。Googleでも見られますしね!

ということで、期せずしていい運動になってしまいました。
あ~、やっとお昼ご飯だ~!海鮮を食べに行くぞ~!

おまけの一枚。このときに見かけたネコ。
「こいつらあほだにゃ~」とでも思ってるかにゃ~?(って、なんで自分まで)

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