出張帰りに松島へ・2:フェリーで塩釜から松島へ

「出張帰りに松島へ・1:仙台から塩釜へ!」からの続きです。

さて、仙台駅から仙石線で本塩釜駅へ向かい、そこから10分ほど歩いてフェリーターミナル「マリンゲート塩釜」へ。ここから松島観光桟橋へ向かうフェリーに搭乗します。

塩釜発の遊覧フェリーのコースは、塩釜~松島間を遊覧する「芭蕉コース」の他、塩釜を出航して松島湾を周遊し、再び塩釜港に戻るコースもあります。

今回私は、塩釜から松島へ向かい、松島周辺を散策、その後松島海岸駅から電車で仙台に戻る…という計画で芭蕉コースにしましたが、松島の遊覧フェリーでメジャーなのは、松島を出航して再び松島へ戻る周遊コースでしょう。

ただ、松島から出航する遊覧フェリーは混んでいますから、乗船人数によっては窓際の席には座れないかも。
その点、塩釜発のコースは利用する人も松島ほど多くないので、穴場かもしれませんね。

今回搭乗したフェリーはこちら。あおば号です。

これは松島桟橋で下船した時に撮った写真ですが、思ったよりカッコイイ船でした。(フェリーというと真っ先に「香港のスターフェリー」と思ってしまう私にとっては、近代的に見えました 笑)

ちなみに料金は塩釜~松島間、約50分で1400円。私が座った自由席はこんな感じです。

チケットを買った時には知らなかったのですが、実はこの船、一階の自由席の他に、眺望の良い二階席もあるのです。ただし当然、お値段も高くなります。

この日はお天気もどんよりしていましたし、自分一人の気まぐれ旅行ですから、そのまま一階席に座りましたが、誰かと一緒なら二階席の方がいいかもしれませんね。でも海面が近く見える一階席も、それはそれで面白いと思います。

ということで、フェリーはマリンゲート塩釜を定刻に出向。

このときの一階席の乗客は、私の他にデートらしい若い男女が2、3組、地元の人らしい男性が一人。また私と同様、出張ついでの観光と思われるビジネスマン風の男性が二人(どちらも若い男性で、それぞれ一人旅のようでした)。

乗船前に、係の人に「どちら側の窓からが眺めがいいですか?」と聞いたところ、「どっちからでも島は十分見えますよ」と言われたのですが、乗客が少なかったこともあり、確かに反対側の窓からの景色もばっちり見えます。

ただ、後方の席からは壁や売店が邪魔になって全体が見渡せないので、できるだけ前の方に座ることをお勧めします。

フェリーが出向すると、すぐに観光案内のアナウンスが流れ始め、あちこちの見どころを紹介していきます。ぬお~、こういう「いかにもな観光フェリー」には久しぶりに乗ったなあ…。

塩釜湾~松島湾は、このフェリーの他にもたくさんのフェリーが往来しています。

下の写真のフェリーでは、お客さんがウミネコにパンをあげているようです。

なつかしいなあ、これ。松島に限らず、三陸の遊覧フェリーではごく一般的に見られた光景です。
・・・
岩手(私の郷里)の沿岸部では、まだこういうフェリーが再開できていないところも多いんだろうな。そう考えると、本当に幸せな光景ですね。

松島や塩釜は、湾内の島々のおかげで津波が軽減され、被害が比較的少なくすんだそうですが、それでもマリンゲート塩釜に印が残されていたように、かなりの高さまで津波が押し寄せています。
この観光フェリーでも、女性スタッフが自動再生のアナウンスを途中で止め、その場で見える風景に合わせて被害の状況を説明していました。

観光フェリーでそういう説明があるとは思わなかったので驚きましたが、事務的な淡々とした口調で「今見えているあのビルの○階の窓まで津波がきました」「あの島には民家が○○軒ありましたが、津波で○○軒が流されました」などといわれると、かえって胸がギュッとします。

そういうことがついこの前あったのですから、なかったことにはできないでしょうし、そういうことを聞きたがる人も多く訪れるのでしょう。
また、地元の人たちにとっても、受け止めなければならない出来事なのだろうと思います。
同情を求めるわけでもなく、かといって強がるわけでもなく、ただ「事実として」淡々と解説するという姿勢に、東北らしい芯の強さを感じました。

そんな感じで、自動のアナウンスとお姉さんの肉声の解説を織り交ぜつつ、船は島々の間を縫うように進みます。

ちなみに、風光明媚な松島湾の風景は、窓のガラス越しではあまりきれいに撮影できませんでした(苦笑)。
目で見るだけなら窓越しでも十分ですが、写真を撮るならデッキに出たほうがいいんでしょうね。でもこの日は寒かったしね~(笑)
ちなみに、今回利用したフェリーはこちら。↓
丸文松島汽船
遊覧コースの案内もあるので、興味のある方は見てみてくださいね。

12月以降は「かき鍋クルーズ」なんてものがありますよ!

次回はいよいよ松島に上陸です!