出張帰りに松島へ・4:観瀾亭と松島博物館

「出張帰りに松島へ・3:松島といえば五大堂」の続きです。

私はこれまで、小学校の修学旅行を除くと今回で4回ほど松島を訪れています。
が、前回は今回同様出張帰りの小旅行、その前の2回は旦那と帰省途中に立ち寄った程度で、松島の見どころを十分観光したことはありません。(第一、旦那の目的は観光ではなくて海の幸なので、まともに見ていないという…)

そんなわけで、松島観光桟橋から五大堂の反対側に見える「観瀾亭」については、恥ずかしながら今回初めて知ったのです。

観瀾亭は、伏見桃山城にあった豊臣秀吉の茶室を伊達政宗が譲り受け、それを二代藩主の忠宗がここに移築したものなのだとか。伊達家の別邸として使われていたようですが、宮城県の重要文化財に指定されているそうです。

…といわれても何だかピンとこないなーと思いつつ(笑)、この時期紅葉が見ごろだということで、松島観光桟橋からテクテクと歩いてきました。

すると、観瀾亭の入り口には、…えっ?
なぜか抹茶や甘味のメニューが掲示されています。

何だ、こりゃ?観瀾亭って甘味どころなの??
よくわからないまま、とにかく入り口から上にのぼる階段に向かいます。

すると、階段を登りきって右側にチケット売り場が。
そこで入場料を払って中に入るのですが、同時にここで、抹茶や甘味の注文も取っているのです。

???

入場料だけ払ってそのまま順路を進むと、すぐに観瀾亭です。
この建物は高台に海に面して立っていて、松島湾が一望できます。

床の間の張付絵や襖絵などが見事で、まさに重要文化財そのものな建物らしいのですが、その中でお茶や甘味で一服できる、ということのようです。

写真には写っていませんが、このとき旅行で来たらしい若い女の子3人グループが座っていました。
神妙な顔で、無言で並んで座っていたので、精神統一(?)でもしているのかと思いきや、運ばれてきた抹茶や甘味を前に、それぞれが真剣な顔で写真に撮っていました(笑 私が通るのに気付いて、皆で恥ずかしそうに笑っていました)

海の見晴らしはこんな感じ。フェリーが並んでいるのは松島の観光桟橋です。お天気が良ければ素晴らしい眺めが楽しめそう。

で、そのまま順路に沿って進んでいくと、「松島博物館」という表示が出てきます。

この敷地内に博物館があるの??

ここに来た時と同様、これまたよくわからないまま先へ進むと、奥には展示室が見えてきます。

これがまた、何というか。

伊達家の武具や、装身具、書画などが展示されているのですが、全体の雰囲気がユルいというか、何とも懐かしい昭和な雰囲気なんです… それこそ小学校の頃を思い出すような。

よく見ると、貴重なものなんじゃないのかな、と思うものもいろいろあるんです。

これ↑なんて、伊達政宗の直筆らしいんですよ。でも、まるで理科準備室を彷彿とさせるような簡素な展示ケースに入っています。

雅な雰囲気の貝合わせの貝も、なにげない感じに展示されていました。

こういうの、瑞巌寺(後述します)の宝物館みたいに恭しく展示したら、もっと価値があるものに見えるんじゃないのかなあ…。

でも、この田舎っぽい雰囲気がまた面白くもあります。人出も少なそうなので、興味のある人ならゆっくり見られていいかもしれませんね。

ちなみに紅葉は、観瀾亭の趣のある建物と相まってきれいでしたよ。

ここは、デートで松島散策の途中、お茶を一服しつつ一休み、なんていう時にいいかもしれませんね。

次は、今回ちょっと悲しい思いをした瑞巌寺です!