沖縄・20:ポットホールって何? in 古宇利島

さて、橋を渡って古宇利島にやってきたのはいいのですが、手元のるるぶには、この島のことはほとんど何も書かれていません。
ドライブしながら何か面白そうなところがあったら見てみよう、ということで、とりあえずそのまま道沿いに走りだしました。
が。

この小さな丸い島の道は、等高線のように島をぐるっと周回していて、ひたすら左手に海を見ながら、のんびりとした田舎道を走っている状態に…

うはっ、このまま一周して元に戻っちゃったりして(笑)

↑途中、ブロック塀に釣りの浮きをずらっと並べてぶら下げているところがありました。こうしてみると、なんだかかわいらしいですね。

いやしかし、はるばるやってきて、浮きだけ見て帰るのもなんだし。
何か他に、この島の観光スポット的なものはないのかなあ…

そろそろ島を半周しようかというころ、旦那が謎の案内表示を見つけました。
「円筒状空洞地形群」

何、それ?
何かはわかりませんが、とにかく何かがありそうです。「何か見るもの」に飢えていた私達は、なにはともあれそちらに向かってみることにしました。

途中、かなり細い道や、舗装されていない道を通り(季節によって、かなりの悪路になるようですので要注意です)、たどり着いたのは…
小さな、でも白砂の美しい砂浜でした。

んんん?このきれいな砂浜に、一体何が…。

円筒状空洞地形群。
名前からして、筒状の穴がどこかにあいているんでしょう。
でもどこに…

あああっ、こういう穴か!

よく見ると、あちこちの岩に、丸くきれいな穴があいているのです。
海に突き出した岸壁も、よく見ると円筒状に穴が開けられ、そこから崩れたようにも見えます(冒頭の写真の岩肌を見てみてください)。

実際、くりぬいたように丸い穴が残っているところもありました(下の写真参照)。

この地形、ポットホールなどと呼ばれるそうですが、水流によって岩にきれいな丸い穴が開けられるのだとか。どうやらかなり貴重なものらしいですよ!
でもるるぶには、地図に「ポットホール」と書かれているだけなんですよねえ…。

お店の情報もいいのですが、こういう情報ももう少しあるといいのになあ(…という人は、るるぶ以外のガイドブックを見なさい、という話なのですが!)。

とはいえ、この地形の貴重さがわかっていないのは、どうやら観光客だけではなさそうで。
この浜のあちこちに、こんなポットホールが…↓

この穴を、火をおこすかまどのように使った跡のようです。

うん、確かにね、サイズも形も、風をよけながら火をおこすのにぴったりなんです。
でもそれはやっぱりマズイでしょう、貴重なものなんですから…
って、看板だけ見てやってきた観光客がいうのもアレですが。まあ、知らなければそうしちゃうでしょうね!

このあたりの浜辺でひとしきりのんびりした後、島をもう半周して、再び古宇利大橋へ。

高台から眺めるとまた、橋の全貌が見えてカッコイイですね。

そういえばこの島のあちこちに「リゾート建設反対」という看板が掲げられていました。
本当にのんびりした田舎の島なので、新しいリゾート地を開発するのにうってつけなのでしょう。

橋ができる前は、交通手段をフェリーに頼り、天候によっては孤立してしまう不便な島だったようですが、橋が開通して便利になると、今度はまた違った問題が発生してしまう。

ここにリゾートができたら素敵でしょうね。
でも個人的には、ここにはそういう施設は出来ないまま、静かな島でいてほしいなあ。

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