沖縄・38:沖縄のパワースポット斎場御嶽(せーふぁうたき)後編

斎場御嶽、前編からの続きです。

山道をしばらく歩き、いよいよ目的(?)の巨大岩、三庫理が近づいてきました。
あたりの空気はますます独特の気配を強め、岩を這う植物さえも神秘的に感じられます(半分気のせいかも 笑)


うーん、きっとここは、一昔前は一般人が立ち入れない聖地だったんだろうなあ…
なんて思っていたところで…
…えっ?

手元にふと、何かが動く気配を感じました。

な、なんと、借りていた杖の中から、カタツムリが這い出してきたのです!

わわっ、びっくりしたぁ!

…あー、でも、このタイミングでよかった!

この杖はもともと旦那が借りたものでしたが、サイズがあわず、私と交換したのです。もし旦那が持っているときにカタツムリが這い出てきたら…
静寂に包まれた聖地に、この手の生き物が苦手な旦那の悲鳴が響き渡っていたかもしれません(笑)

さて、いよいよ三庫理(さんぐーい)にやってきました。

ええー、こんなに大きいんだ!

三庫理をなす二つの巨岩は、想像よりもはるかに大きいものでした。
私の写真で見てもピンと来ないかもしれませんが、大きさのせいか場の空気なのか、現場で目の当たりにすると、その迫力に圧倒されます。

でも、重苦しい雰囲気ではなく…荘厳とでも言えばいいでしょうか?
他をはねつけるような威圧感はないのですが、この場のいわれを知らなかったとしても、思わず畏怖を感じるようなたたずまいです。

もたれあった岩の下に三角形の隙間ができていますが、その奥が、斎場御嶽の神域の中でも最も大切な場所なのだとか。隙間から漏れる光が、神秘性を一層高めているようです。

中に入ると、岩壁に囲まれた狭い空間になっています。

上を見上げると、そそり立つ岩と、それを伝う植物が。自然にできた空間なのでしょうけれど、まるで教会の中を彷彿とさせる、おごそかな雰囲気です。

そして、岩壁が開けた一方を見ると…

水平線にうっすら島影が浮かんでいるのが、わかりますか?
この開けた場所は、「久高遙拝所」。あの島、久高島は琉球の神話が伝わる聖なる島です。ここは、聖地に向かって祈りをささげるための場所なのです。

ニライカナイ(神々が住む楽園)に通じるといわれる久高島。
古の琉球の人々の思いに一瞬でもふれたような気がして、ちょっとした感動を覚えつつ、一方では、こういう「聖地」に本土の一般人がのこのこやってきて、パチパチ写真を撮ったりしていいのかなあ、と居心地の悪さも感じていたり。

とはいえ、琉球の文化を広く伝えるという意味では、観光客を含め多くの人に訪れてもらった方がよいのでしょう。

ちなみに斎場御嶽は近年まで(近年というのがいつのことはわかりませんが)男子禁制だったそうですよ!

私達が出ようとすると、入れ違いで、小さな男の子がやってきました。どうやらお母さんたちと一緒のようです。
子どもは、こういう場所を見てどう感じるのかなあ。(まさか、かつて男子禁制だったとは思うまい)

三庫理のそばには、二本の鍾乳石から水が垂れる「チイタイイシ」があります。
その下には壺がおかれ、ここに滴る水は聖水とされていたのだとか。

湿り気を帯びつつひんやりとした空気と、巨岩の圧倒的な存在感、その岩に力強く根付く植物、雲間から時折強く差し込んでくる陽光…
そうした一つ一つが重なって、この場所の神秘性が生み出されているようでした。

美ら海でバカンス三昧もいいですが、こういう場所にも立ち寄ってみると、沖縄のイメージが変わるかもしれませんね。

◆沖縄旅行記2010:目次◆

“沖縄・38:沖縄のパワースポット斎場御嶽(せーふぁうたき)後編” への2件の返信

  1. ★わたがしさん、

    沖縄は女性優位のようで、
    宗教的な儀式を司るのは女性なのだそうですよ。

    この場所には王様さえそのまま立ち入ることが許されず
    女装をして入ったのだそうです。
    (と、旅行の後で知りました!)

  2. ありがとうございます[E:shine]
    神秘の世界[E:shine]
    愉しませていただきました[E:scissors]

    男子禁制…ね…やはり 巫女さんーの 世界だったのかしらね[E:shine]

    ニライカナイ とか なんか惹かれますよね[E:wink][E:shine]

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