沖縄・42:ガンガラーの谷再び!(後編)

ガンガラーの谷再び!(前編)からの続きです。

怪しげな洞窟、イキガ洞に向かって進んでいくと、遊歩道のそばを流れる川が、その中に流れ込んでいます。
この奥は、昔から地元の人たちがお参りに訪れた場所なのだそうですが…

ああ…。
昔からの信仰の対象、鍾乳洞、と考えると、そこにどんなものがあるかは大方予想ができます。そして実際そうだったわけですが…

洞窟の天井からのびた巨大な鍾乳石を、ヒンズー教でいうところのリンガ、つまり男性の象徴に見立てているのです。

でね、これを見た中高生くらいのガキども少年たちが、もうはしゃいじゃってねえ…(苦笑) ヒャーヒャー、ワァワァ、うるさいことと言ったら!しかも、女性が気まずくて近づけなくなるようなことを大きな声で言うんですよ!思わず後ろからぶっ叩きたい衝動にかられました。

でもね。

そういう彼らの声をよそに、他の女性参加者たちは平然とその鍾乳石に近づき、子宝に恵まれるという言い伝えを信じてなのか、真剣にさすっていました。
それを見たガキども少年たちは、その反応がつまらなかったのか、それとも自分たちのはしゃぎっぷりが恥ずかしくなったのか、静かになってしまいました。
その様子を見た私がまた、彼らと同レベルで怒っている自分の程度の低さに恥ずかしくなってしまったりして…
(大人の女性は、子どもの挑発は鼻で笑って平然としていればいいんですよ!)

まあそんな感じで洞窟の中を一通り見て、再び外へ。

なおイキガ洞窟のそばには、母神とされる鍾乳石が見られる洞窟もありますが、そちらは保護のため、中に入ることはできませんでした。かわりに写真を見せてもらえたのですが、私はむしろ、こっちの方がビックリしました!ふくよかな女性の後ろ姿にそっくりなんですよ!自然のいたずらってすごいなあ…

この後は、またしばらく森の中を歩いていきます。

植物の生命力に圧倒され、岩が迫る狭い道を通り…

途中、「ガンガラーの谷」の名の由来などを説明されつつ、いよいよ後半の山場へ。

谷間に、ひときわ大きなガジュマルが、空に向かってそびえ立っているのです。(そびえ立っているわけじゃないでしょうけれど、そう見える)

これが、この谷のシンボルツリー?になっている「大主(ウフシュ)」。写真で見る印象よりもずっと大きいガジュマルです。

ここでしばし、記念撮影タイム。参加者が持参のカメラをガイドさんに渡し、大主をバックに写真を撮ってもらいます。ただこの時間、逆光だったので、大主の写真写りがあまりよくなかったかな。

そして、んー、これを言ってしまうとちょっとアレかもしれませんが、個人的には、この大主ガジュマルだけが特別なものには感じられなかったかな。
というのも、その周りの、そしてこれまでに見た色々な植物たちからも、十分にエネルギーを感じたので…
(下の写真は大主の隣のガジュマルです)

ツアーの時間が違えば、大主にもこんな風に光が当たる時間帯に見られるのかな?もし可能であれば、そういうときに見に行くといいかもしれませんね。

さらに進むと、これまでとはちょっと空気が違う空間へ。

写真の位置から見ると、この谷ががかつて洞窟だったこと、天井が崩れて今の状態になったことがわかります。
写真の真ん中あたりにある石積みは、古い時代の墓地だったようです。

コースも終わりに近づき、スタッフが作ったというツリーテラスで一休み。
木の上に作られたテラスからは、すがすがしい風景が楽しめます。

谷の中を歩いてきた後は、この広々とした眺めが別世界のようです(笑)

ツアーはこの後、洞窟内に残る古代の人々の生活の跡を観察し、また近年化石が発見された「港川人」に関する解説を聞いて終了。(真面目に聞いていたので写真を撮り忘れた!)
なかなか内容の濃いツアーでした。

ケイブ・カフェに立ち寄って、雰囲気を味わうだけでも良いのですが、せっかくここまで来るのなら、ツアーにも参加してみることをお勧めします。大スペクタクルということはありませんが、沖縄という場所に対するイメージが、ここでもまた少し変わるかもしれません。

あ、私がそうだった、というだけの話ですけど(笑)

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