沖縄・44:家庭料理の店「三姉妹」

ひめゆりの塔の前を通過し、車はそのまま西へ。この先はここと決めた目的地はありません。
といっても、空港に行くにはまだ少し早すぎますし、それにこの日は、まともなお昼を食べていませんでした。

では!ここはこの旅の救世主、るるぶに掲載されて気になっていたお店に行ってみましょう!沖縄本島の南端近くにある家庭料理の店、「三姉妹」です。

なんでもこのお店は血のつながった三姉妹(のあんまー)が切り盛りしているそうで、「母から受け継がれた昔ながらの家庭の味を守り続けている」のだとか。
公設市場のゴーヤチャンプルはちょっとアレでしたし、満足できる沖縄の家庭料理を食べてみたい。
ということで、一路三姉妹を目指してGO!

車を飛ばして店に着いたのは、4時を少し回ったころでした。
来てみて驚いたのは、お店の周りが商店街でもなければにぎやかな通りでもなかったこと。静かな住宅街?の中に、突然このお店があるのです。それとも沖縄の小さな集落は、どこでもこういう感じなのかな?

お店は静まり返っていて、営業している気配がありません。
おそるおそるドアを開けてみると…

えっ!

なんと、三姉妹のあんまーが、店の片側にある畳敷きの座敷にゴロンと寝転んで休憩していたのです(笑)

私の姿を見て、バネ仕掛けのようにビョンと起き上ったあんまーたち。ご、ごめんなさい… きっと、今日はもうお客が来ないだろうと油断していたんですね…(いつも休憩時には寝転んでいるんだったりして)

まだいいですか、と断ると、はいはい、と、そそくさとそれぞれの持ち場に着いて、準備に取り掛かってくれました。

それにしてもこのお店、ほんとーに庶民的なんですよ(笑)
あんまーたちが寝転んでいた畳敷きの座敷は、下の写真の右側。

反対側はこんな感じです。なんだか30年くらい前の雰囲気… あ、このお店が創業30年ということなので、きっとその当時のままってことですね。

お店に来たというより、田舎の親戚の家に来たような雰囲気です。

そして!
お料理もまた、そんなイメージだったんですよ!(笑)

メニューには、色々な料理が含まれた三姉妹定食やゴーヤチャンプルもありましたが、私達はるるぶの写真でおいしそうに見えた煮つけ(ご飯、アーサ汁付き)を注文。冒頭の写真がそのセットです。


煮つけは、旦那が「本当の意味で家庭料理だ…」と評していましたが、料理人の味というより、まさに素朴な「お母さんの味」なのです。

そういえば、るるぶに「母から受け継がれた昔ながらの家庭の味」とありましたが、本当にそのとおり(笑) おふくろの味が懐かしい方には、きっと喜ばれるのでは。
普段から「おふくろのご飯」的な食事に親しんでいる人は、他の沖縄らしいメニューの方が面白いかもしれませんね。

食べ終わった後、何やら色々な意味で笑みがこぼれてしまいました。沖縄って、なんだかいいなあ…

ちなみに沖縄では、メニューにおかず名が出ている場合、ご飯とアーサ汁がデフォルトでつくのが一般的だそうです。今回もメニューには「煮つけ」とありますが、冒頭の写真の通り。沖縄の食堂で注文するときは、お気をつけあれ。

◆沖縄旅行記2010:目次◆