沖縄・5:道の駅から米軍嘉手納基地を見る(道の駅かでな)

前回沖縄に来た際、大部分の時間をリゾート内で過ごしたとはいえ、いくつか印象に残ったことがありました。

まず、建物の雰囲気が本土とかなり違っていたこと。
これは今回その理由がわかったのですが、ほとんどの建物に給水塔がついていることと、屋根が平らで屋上がある家が多く、いわゆる三角の屋根が非常に少ないためだろうと思います。

次に、地元のお店が、非常にアメリカナイズされていること。
そして、「島の真ん中が全部軍事基地」に感じられたこと。

この二つは言わずもがなで、沖縄に米軍基地があるためです。折しも沖縄は基地問題で揺れています。今回沖縄行きを決めたのは、沖縄がどういう状況なのかを自分の目で確かめておきたいという思いが少なからずありました。

ということで、首里城を出た後に向かったのは、「道の駅かでな」です。

ここは米軍嘉手納基地に隣接し、展望台からは基地の様子を見ることができるのだそうで。
地図で場所を確かめると、首里城から恩納村のホテルに向かう途中、ちょっと寄り道すればいける場所です。カーナビがあってよかった~と思いつつ、行き先をセットし、一路嘉手納を目指しました。(沖縄に来て3か所目が米軍基地ですか…)

しかし。

嘉手納に行くまでもなく、那覇からちょっと走るとすぐに、今話題の普天間の飛行場なんですよね…。

といっても、ドライブ中に普天間基地がよく見えるというわけではなく、その横を、基地の気配を感じながら通るといった具合なのですが。
その道沿いにはアメリカ人向けのお店が並んで、東京周辺で言うと横田基地あたりのような雰囲気。でも、横田基地よりも基地が「隠されている」印象です。ま、軍事基地が隠されるのは、当たり前と言えば当たり前ですけどね…。

驚いたことには、普天間あたりから嘉手納に向かうまでの間、ほとんどの道が米軍関連施設に隣接しています。基地に「向かう」までもなく、道を走れば横は基地、って感じ。
とはいえ、道は広く整備され、ヤシの木が植えられていたりと、リゾート感も演出しているので、基地の存在を知らなければ、海沿いの快適なドライブが楽しめるかもしれません。

まあとにかく私達は、目指す「道の駅かでな」にやってきたわけですが。

外観の写真は撮らなかったのですが、道の駅自体の規模は小さく、田舎道にぽつねんとある施設です。が、駐車している車は結構多く、それも、「わ」ナンバーのレンタカーばかり。にもかかわらず、一階のおみやげ屋さんや軽食コーナーにはあまり人影がありません。

これは、まさか、と4階の展望フロアに向かうと、

やっぱり…。長玉(望遠レンズ)をかかえた男性陣がズラリ!
ここは米軍機の撮影スポットなのね…(そりゃそうか)。

私も負けじと(?)オジサン達の間から基地方向をみると、「基地を一望」というのとはちょっと違うような…。

確かに滑走路は見えるのですが、思ったほど基地内の様子がわかるわけでもありません。うん、まあ、そりゃそうでしょうけど!軍事基地なんだから!

滑走路では輸送機が、やけにのんびりとタッチアンドゴーを繰り返していました。
お天気もお天気なので、なんだかノホホンとしています。もっとも、キリキリと切迫したムードでガンガン離着陸されてもアレですが、撮る気満々の長玉軍団と、このノホホンな光景のミスマッチが…。
(後で知りましたが、この日は大規模な演習があったようなのです。それで長玉軍団が陣取っていたのでしょう)

まあ、いくらここが「のほほん」だといっても、やはり軍事基地だなあと思ったのは、前記のとおり、実際には展望台からもあまりよく見えないことと、道沿いに植えられた目隠しの(ように見えた)木の存在。

この基地に限らず、丁字路などで停車中の車から見えそうな場所には、塀に加えて目隠しらしい木が植えられているのをよく見かけました。
で、塀の隙間から中が見えるところでは、広大なゴルフ場のような敷地と、はるか遠くに建物が見える程度。

何がどうして、とはっきりとは言えませんが、やはりここにいるのは自衛隊とは違う、他国の軍隊なんだなあ、ということを改めて感じたりしたのでした。

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