台湾・7:保安宮ってこんなところだったっけ?後編

「台湾・6:保安宮ってこんなところだったっけ?前編」からの続きです。

建物の中をうろうろしていたら、茶色の服を身にまとった女性たちがズラッと並び、何かを始めようとしているところでした。

前記のとおり雨で、しかも正殿前には巨大テント。そして集合までは結構な時間がある。となると、建物の中を見る以外にすることがありません。
結局、正殿をロの字型に囲む建物(前殿から続いている)をぐるっと一回りしてみました。

でも改めてみると、この建築自体がなかなか綺麗なんです。

この前来た時は外をうろうろして、外側ばかり見ていました。
中を見るのは大雨だったからこそ、かもしれません。

なおこの保安宮、日本の統治が始まった当初、ここを学校や工場として使った(!)ために、建物が傷んでしまったのだとか。そこで日本統治時代に大規模な修復が行われたそうです。
ところがその後、日本が台湾を去り、中国本土から中国人がやってくると、今度はここに住み着く人が現れ(!?)、また荒れてしまったという過去があるそうです。
台湾自体がそうであるように、歴史の中で、さまざまなことがあった場所なんですね。

この回廊(というのかなあ、ロの字型の建物)には、正殿に祀られる主神の保生大帝以外にも、他のさまざまな神様たちが祀られてています。日本の神社でも、境内にたくさんの神様が祀られていたりしますが、それと似たような感じでしょうか?

ここで祈願する際には、そのそれぞれの場所にお線香を持ってお参りするようです。

日本の神社仏閣とは違う、…なんというか、この廟の屋根と同じ、派手派手な雰囲気です。中華圏では赤と金が基本のようですからね…

でも、これ↑とか。うーん、なんだかすごいなあ。小さな電球がたくさん埋まったような何かが、室内にたくさんあるんです。あー。この状況を説明できない…。
見た時になぜか「スーパーカミオカンデ」を連想してしまいました。全く関係ないんですけど。(笑)

この傘を被った赤いお札のような何か↓が、神様(?)の前にとにかくたくさん並んでいるのですが、こういうの、日本でいえば、絵馬を奉納するような感じなんですかね…。

下のお姉さん↓は、祈願する人の受付か何かをしているようです。

そういえば香港でも、廟にいくとこういう人がいます。(が、香港の場合はおっちゃんかおばちゃんだった…)
こういう宗教的な施設はその土地柄、お国柄で違いがあって、面白い…といういい方はふさわしくないかもしれませんが、興味深いものです。

でもね~、どうせ来るならちゃんと事前に調べてから来れば、もっと面白いでしょうに、いつも後から「調べておけばよかった」となるんですよね…

そんな感じでウロウロしていたところ、この廟の関係者らしい人たちが、回廊から正殿へ傘をあわせて道を作り始めました。
何かと思いきや、黒っぽい服の女性たちが、その傘の下をゾロゾロと。

この女性たちは、正殿前でお祈りを始めました。

これが毎日のお務めなのか、その時に何かがあったのかはわかりませんが、台風の風雨の向こうに見える姿は、なにか凄味があります。

そして、冒頭の写真、回廊で見た女性たちも、ズラッと並んで祈りをささげていました。

道教(漢民族の民間宗教)の廟ということで、こういう場面も、日本の神社仏閣とは違う雰囲気です。
なにより、祈っていたのが女性たちだったんですよね。もちろん仏教でも尼僧がいますが、尼僧がたくさん集まって、というのは見たことがない。

観光客が見ていてものかな~。
ともあれ、邪魔をしないように、静かにしていよう…。

なんにせよ私は、こういう伝統的な宗教の施設が好きです。
お寺でも、神社でも、教会でも。

連れまわされる定番の観光地でも、事前に調べておけば、ちゃんと見るべきものが見えるのかもしれませんね。これからは、事前にもっと準備していこう…。

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