あらきそば@山形

肘折温泉を後にして向かったのは、そば街道の有名店「あらきそば」です。(本文追加しました)

盛岡(わんこそばの街)出身なのに、おそばにまったく興味のなかった私。その私が初めておそばのおいしさを実感したのが、学生時代に山形でおそばを食べたときでした。
ちょっと無骨な感じの田舎そばでしたが、しっかりした歯ごたえとそばの香りは、それまで経験したことのない味わい。「今まで私が食べていたのはいったい何だったんだろう」と本気で思ったくらいです。

(わんこそばは味わうものではなく、競技です!でも仙台の友人は、「盛岡でおそばを食べて初めて、おそばのおいしさを知った」を言ってました… 好みがあるんでしょうね、きっと)

私がイメージする「典型的な山形そば」を出してくれるのが、ここ、あらきそばです。

店舗には古民家を使っていて、お客さんはだれかの家に上がりこむような具合に席につきます。
この日、11時開店ということで、11時少し前にはお店に到着したのですが、すでに多くのお客さんが待っていました。さすが人気店ですね。

で、このお店、お客さんはそれぞれ席に着きますが、メニューが出てきたりはしないのです(笑)
オーダーは大きな箱に入って登場する「板そば」がデフォルトです。他にサイドメニューにニシンの味噌煮をつけるかどうかを聞かれますが、その他に何かあるのかなあ?

下の写真↓は板そばの「うすもり」2人前。薄く並べてあるのでそんなに多く見えないかもしれませんが、この箱がめちゃくちゃ大きいんですよ!うすもり一枚でも、女性一人で食べきるのは大変じゃないかなあ…

前回食べた時には腰があるのを通り越し、バリかた(それは博多ラーメンだけど)のおそばが出てきて、山形そば初体験の旦那が仰天していましたが、今回はおそばらしい「ちょっとかため」という程度に茹でられていました(笑)
もちろんおいしかったですが、なんだかんだいってバリかたが気に入っていた旦那は「普通のおいしいお蕎麦だったね」と、つまらなそうでした!(笑)。

食後にそば湯が出てきましたが、この器が年季を感じさせますね。
お店の雰囲気といい、田舎の素朴な感じが出ていて、都会の人が好きそうです。
山形のおそば屋さんはこういう雰囲気のお店が多くて、あちこちめぐるのも楽しいですよ。

下の写真は入口にずらっと並んだお客さんの靴。
たくさんある靴を間違えないよう、各自、番号つきの洗濯バサミではさんで置いておきます。
なんとなく、田舎の親戚のあつまりみたい(笑)。日の光があたって、どこか懐かしい感じ。思わず一枚撮ってみました。