いざ、モルディブへ

さて、モルディブに行くためには何を準備したらいいかなぁ?
お互い出張の多い生活で、一週間程度のホテル暮らしはそう珍しくもない。旅行の準備はいたってラフで、いつも必要最低限。大概の場合、お金さえあれば何とかなるからね。

とはいっても、今回ばかりは勝手が違う。行き先は、買い物もままならない小さな小さな南の島。やはりなくては困るものがあるだろうし…
で、それぞれ勝手に準備をすすめたわけ。私は薬やら暇つぶしの本やらを買ったけど(もっと必要なものはなかったのかね)。

そして花ムコ殿は… なぜか、「浮き袋」を買い込んでいた。それも一つ二つじゃない、四つも五つも!どうやら、運動音痴の私が水遊びしやすいようにということらしいんだけど、それにしたって、なんでそんなに必要なんだよぉ!
そして、友達夫婦から、女性用の「シュノーケリング3点セット」フィンとマスク、シュノーケルを借りてきてくれた。フィンはブーツがついた本格的なもの。ど素人にいささか大げさな気もしたけど、素人ほど使いやすい道具は必要だというしなあ。 とはいっても、正直その時は「どーせ邪魔な荷物になっちゃうだろうなぁ」なんて思っていたんだけど…とにかく、私がそれくらい海に縁のない女だったってコト!
それを裏付けるのが、水着。せっかくの新婚旅行だというのに、水着の新調すらしなかった(笑)。「どーせ次に着るのが何年後かわからないんだから、4年前のでジュウブンでしょ!」というわけ。

こうして何の緊張もなく迎えた出発日の早朝、いつもの出張とさほど変わりのない身の回り品と3点セット、そしてなぜか大量の浮き袋を持ち、成田に向かった二人でした…。

日本からモルディブへ行く場合、成田直行便はないので、どこかで便を乗り継いぐことになります。経由地はインドやスリランカなど、航空会社によりけりですが、私たちの場合はシンガポール、そして搭乗機は、かの「シンガポール・エアライン」!!
へっへー、私はこれが嬉しくて!シンガポールに行ったことはあっても、このエアラインは、初めて。何が楽しみって、世界的に評価の高いきめ細やかなサービスとか、エコノミーにも客席ごとのビデオがついていることとか…ではないんです。シンガポールエアラインって言ったらアナタ、「スチュワーデスさんのお召し物(笑)」でしょ!
あの、民族衣装風の制服は良いですね〜飛行機に搭乗した時から既に異国情緒が漂って。某「○ゾッチャ」のアロハ姿とは違います、やはり(笑)
余談ですが、日本の航空会社も、あのスカシた制服をやめて、もっと「和」のテイストを盛り込んだ制服にすれば、西洋の顧客がもっと増えると思うんだけど…どうでしょう?

しかし…
いくら民族衣装風のスッチーさんにあれこれ世話を焼いてもらっても、成田〜シンガポール間(行きは7時間・帰りは8時間だった)は長い。アメリカに行く時よりも長く感じるのは何故なんでしょう?なまじ時差が少ないからかな?

で、7時間後、くたびれてようやくチャンギ空港に降り立ったわけですが、さて、これからどうしよう…。そう、乗り継ぎ待ちの時間。モルディブへ行きの便への乗り継ぎ時間が、なんと4時間半もある! 念のため空港の外にも出られるように手続きはしたものの、チャンギ空港から市街地までは、車で1時間程度。往復2時間と考えたら、遊んでいる暇なんて全然ないのよね。
となると、残された道は「この空港で4時間半つぶす」!

チャンギ空港はリニューアルされてとても広くきれいになっていたけれど、それにしても、見るものなんてたかが知れているし、第一新婚旅行はこれから。ここでお土産を買って荷物を増やすのも馬鹿らしい。しかたなしに、ふたりでブラブラ、見るともなしにお店を冷やかしていたわけです。

ところが!ここで、思わぬ事件が発覚!
私が履いてきたお気に入りのサンダルが、なんと、壊れかけていたんです…(汗) 気に入った靴は、来る日も来る日も、履きつぶすまではいてしまう私。 その年の早春に買ったそのサンダルは、そういう「お気に入り」の一足だったわけですが、歩きすぎなのか体重が重いのか(爆)、ゴムのソールがストラップ部分からガバッと剥がれかけている!
これは、マズイ…(汗)

そこで私が探したのは、靴屋ではなく「文房具屋」。 つまり、新しい靴ではなく、修理するための瞬間接着剤を探したわけ(笑)。新しいほかの靴じゃなくて「あの靴で」モルディブに行きたかったんだもん(涙)。履き心地のいい靴って、快適な旅行には絶対必要だしね。
幸い、チャンギ空港にはコンビニのようなお店があって、お菓子や日常品、多少の文房具がそろっている。そこで瞬間接着剤を発見して、即購入!
すぐさまベンチに腰掛け、おもむろに靴の修理を始めるワタクシ…しかしこれ、新婚旅行に行く花嫁さんに見えますかねぇ?

靴の修理は完璧!これが図らずもいい時間つぶしになり、気が付くと搭乗時間まであとわずか。いそいそと乗り継ぎの便に乗り込んで、シンガポールからモルディブの首都マーレへ向けて、再出発!
今度は22:30発で、マーレ着が24時頃。それだけ聞いて「今度は短いんだ」と安心する花ムコ殿ですが、いえいえ、世界には「時差」がありますから…シンガポールとモルディブの時差は3時間。つまり、到着はシンガポール時間で27時。4時間半の空の旅となるわけです。

これを日本時間にすると、マーレ着は28時、つまり朝の4時。
そこからリゾートまではさらにスピードボートで1時間。
今朝家を出たのって、…確か朝の7時頃だったかな…(汗)

モルディブは、遠い…。