シュノーケリングツアー

体験ダイビングですっかり耳が痛くなってしまった私は、ちょっとげんなり。それでも、シュノーケリングなら深く潜らなければ大丈夫だもんね…ということで、結局その後も毎日泳ぎまくってました。

私たちが参加した最後のエクスカーションは、「シュノーケリング・ツアー」。ハウスリーフでももちろんきれいなお魚がたくさん見られるけど、ドーニーでちょっと行けば、もっとスゴイポイントにいけちゃうんだそうな。

「これより、もっと…?!」

そんなことを聞かされちゃあ、迷う余地はない。今度こそは3点セットをしっかりと持って、ドーニーに乗り込んだわけです。

目指すポイントは、島ではなく、海の真中。ドーニーを停泊させて、皆、ドーニーから直接海に入るわけ。もちろん、陸がない分泳ぐ場所はたくさんあるけど、考えようによってはちょっと怖いかも…ドーニー以外、自分が「戻ってくる場所」「体を休められる場所」がないんだもんね。
「はしゃぎすぎて疲れないように、体力を使い過ぎないように…」と自分を戒め、ドーニーがポイントへ着くのを待ちました。

と、濃紺の海が急に明るくなって、 浅いサンゴ礁の上にやってきたことが見た目にもわかる。その濃紺とエメラルド色の境目あたりで、ドーニーは動きを緩め、やがて大きな錨が海に投げ込まれた。いよいよドーニー停泊!

よっしゃあ!待ってました!

もうその頃には、さっきまでの慎重な気分はどこへやら。すぐさまフィンをつけると「はしごでチンタラ降りている場合じゃない!!!」っと、マスクを軽く押さえ、足から海に飛び込んだ。(ダイバーのお姉さん達がやってた様子をまねて 笑)

うう、海が、青い…
ハウスリーフもきれいだったけれど、ここはもう、ウソくさいほどに澄んだ青…そして、トロピカルフィッシュの乱舞!海を泳いでいるというより、お魚の中を泳いでいるみたい!
比較的浅いサンゴ礁の間を、ひらひらと泳ぎ回る魚たち。あまりにきれい過ぎて、なんだか、巨大な水槽の中みたいなんだよねぇ。そうそう、ここのポイントの呼び名は、たしか「アクアリウム」って言ったかな…。

きれいなお魚だけでなく、面白いお魚もたくさんいましたよ。たとえば烏賊…「イカ」ね(それが魚かぃ!)。
透き通ったイカが、群れになってゆっくり泳いでいる様は、なんとも言えず神秘的。イカって、まな板の上にいるとき(?)はそう思えないけれど、海の中にいると、とってもきれいですよ!ひれ(?体のひらひら)を優雅に動かして、なんとなく、「異星の宇宙船」の雰囲気。…うーん。これじゃあ全然きれいに感じられませんね〜(汗)。…なんというか、陸上の動物には見られない動きと形状なのよね。あたりまえだけどさぁ。

とにかく、その優雅なイカ君たちに興味を持った私は、お近づきになろうと、彼らをそっと追いかけた。でも実は、イカの泳ぎって早いのね!私じゃあ全然追いつかない。そこへどこからともなく花ムコ殿がやって来て、すごい速さでイカ君たちを追跡しはじめた。すると、それまで知らん顔で泳いでいた彼らは、「これはピンチ」とばかり、透明だった体を一瞬のうちに黒く変色させ、これまたものすごいスピードですっ飛んで…いや、飛んではいないんだけど、そんな感じで…逃げていったのでした。

うわーーーっ、おもろい…

伊達に普段泳がないのではない。もう、何を見たって楽しいんだもん!!!イカだけでこれだけ楽しめるんだから、海に潜って退屈するはずがない。「疲れないように、体力を消耗しないように」なんて思いも、海に解けて消えたのか、 またしても、時間いっぱいほとんど泳ぎっぱなし…
ふと気が付いてドーニーを見上げると、ツアー参加者のほどのほとんどがドーニーに戻り、私が泳いでいるのをじっと観察していました…(^_^;)

とりあえずドーニーに戻って、ちょっと休憩、そしてまたすぐに海の中へ。 なんだか、休憩しているのも勿体なくて、とにかく泳ぎたかったのよね。でも実は、かなり体力を消耗していたらしく、最後に船にあがる時、梯子をつかんで体を引き上げるのが結構きつかったです!危ないなあ、もう…。

ああっ、もう、いくら時間があっても足りない…!!!

当初は、モルディブに来ても、何もない小島で退屈するだろうと思っていたのに、退屈なんて、一瞬たりともなかったなあ。それに、泳ぐのがこんなに楽しいなんて…。
このツアーでも、最後に海から上がったのは、他の誰でもないこの私でした。
わからないもんだねぇ…