一人で街歩き③ 午炮を見るはずが:香港・8

砵典乍街(ポッティンガーストリート)のあと、場面はまたしても唐突に変わっていました。写真に写っていたのは午炮(ヌーンデイ・ガン)の大砲です。

この時のことは、ある程度覚えています。この時の事件は!
まあ、事件というほどのことではないのですが… ポッティンガーストリートで思いのほか時間を使ったワタクシは、本日2か所目の目的地に定めたこの午砲(正午きっかりに撃たれる時報)に遅れそうになり、小走りに歩いていました。

すると、あと少しで目的地というところで、前に停車した車が急にドアをガバッと開き、それに激突してしまったのです!あ、大げさかな(笑)、右手を強打したんです。

ゲッ!…痛ってぇ!!

乗っていたのはインド系の強面の男性二人。普段なら動揺しそうな場面ですが、この時の私のプライオリティーは何かおかしくなっていました。痛い!痛いけど構っていられない!ヌーンデイ・ガンに間に合わない!と、彼らをギッとにらみつけ、そのまま先を急いでしまいました… 我ながら突っ込みどころがいろいろありますが。(ちなみにこのときの怪我のせいで、今でも右手人差し指にあまり力が入らないっていう)

結局、間に合わなかったんですけどね。到着する前に「ズドォンッッ」と、あのデカい音が聞こえました… あーーー、あのド迫力の音は、間近で聞きたかった… で、終わった後で写真だけ撮ってきたのですが。

その後の写真を見て、自分でも「??」となってしまいました。ヌーンデイ・ガンの場所から銅鑼湾(コーズウェイベイ)のトラム停車場あたりまで、時間をさかのぼるように写真が撮られていたのです。

あっ、そうだ、銅鑼湾からヌーンデイ・ガンまで行くルートがわかりにくいので、ブログに道案内の写真を載せようと思っていたんだ… でも行くときには撮れなかったので、帰りに、逆回しのように撮っていったわけです。

これ、10年後の今ではおそらく全然役に立たないんですけどね。せっかく撮ったので載せます!10年前の道案内!(笑)

まず、銅鑼湾あたりでトラムを下車します。

途中、案内板に「午炮」と書かれているので、そっち方向に。

目指すのはエクセルシオールホテル(怡東酒店)の駐車場(※なお今は役に立たない情報です。後述します)。ちょっとわかりにくいですが、緑色で囲まれたところに向かいます。

駐車場に入ったら、その左奥、緑で囲んだ小さな入口へ。

ちなみに、写真に写っているのは私が激突した車です。インド人っぽい人の一人はこのときまだ車の中にいて、私のことを上目遣いで見ていました… (変な位置に停めているので、ホテルの業者だったのかもしれません) 

この小さな入り口から中に入ると、ヌーンデイ・ガンを表す小さなサインが。

これに従っていくと下りの階段があり、

さらに進むと、

ホントにここでいいの?と不安になるような「裏道感」あふれるルートに入ります。

だってさ、配管の横ですよ!?ここ、観光名所に行くルートとは思えないんだけど!!
でも、このあやしい地下道を抜ければ、ヌーンデイ・ガンのすぐそばに出られます。

ちなみに連れまわされツアーでは、バスですぐそばまで行けるので、この妙なルートを通ることはあまりないかも。個人で街中から歩いて行く場合には、ここがショートカットで便利です。

とはいえこのルート、今はもう使えないかも?というのも、ルート入り口のエクセルシオールホテルが2019年に営業を終了し、今はオフィスビルに建て替え中なのです! あと、この怪しさ満点の地下道は、2019年の段階でキレイになっていたようです(笑)

いずれにしても、これらの写真は役に立たないわー(笑) まあ、記念ということで。

ヌーンデイ・ガンは毎日正午きっかりに撃たれるのですが、その時は人が近づけないよう、柵が閉じられています。観光客は柵越しに、大砲を撃つおじさんの挙動を観察。で、いざ発射されると、想像以上にどでかい音にどよめきと笑いが起こります(ホントに大きい音なので、皆ビックリして笑っちゃうんです)。

その後はしばらくの間柵が開かれ、皆さん間近で記念撮影などを楽しみます。

なお大砲を撃つおじさんも、希望すれば記念撮影に応じてくれます!

以前は一緒に写真を撮ってもらいましたが、今回は私一人なので、二人の写真を撮ってくれる人がいません。ということで、被写体はおじさん一人。肖像写真になってしまいました(笑)

これまで何度かヌーンデイ・ガンを見ましたが、大砲を撃つのは毎回このおじさんです。撃つときは眉一つ動かさず、無表情に徹しているようですが、写真を撮るときには、少ーしだけ、表情が和らぎます。

おじさん、今もお元気かしら。ヌーンデイ・ガン、今も変わらず撃っているのかな。

※これは2011年、今から10年前の旅行記です